結局、今まで自分が取り組んできたことが何であれ、コミュニケーションが全てです。大学時代に何をやってこようと、それを面接官の目の前で実践してみせるわけではありません。
ということは、面接官にどんな話をどんな風に伝えるかが全てだということです。
ごく希に、面接でウソの内容を話して内定をもらう、という学生がいます。
大学時代にやったことも、志望動機も、全てサークルの先輩が話した内容をそっくりそのまま話したら、内定してしまったということです。
・・・私は、それは認めません。
なぜなら、内定をもらうことがゴールではないからです。
企業に入社した後、必ず後悔します。「こんなはずじゃなかった」と必ず後悔します。そして、数年の内には転職活動を行うでしょう。
ですから、先輩の話した内容をそのままパクることなど、絶対にしてはいけません。
・・・しかし、私が何と言おうと、その学生は内定しているのです。
面接官がどう判断するかが全てなのです。それが現実です。
逆に、あなたがどんなに優秀であっても、それをうまく表現できなければ不採用になってしまうわけです。
ですから、面接官にどんな印象を与えたかということを、戦略的に考えていかなければならないのです。
ストーリー(自分物語)作り

就職活動の面接で話す内容は、ずばり 『ストーリー(自分物語)』です。
「今まで生きてきて、○○を経験し、そのとき○○と思った。そして、△△をやってみると、■■に愜じた。今度は~~がしたい。」というように、時系列の順を追って、面接官の心を動かすような内容を形にして下さい。
ここで、私が就職活動で話した内容を紹介します。
私は大学時代、ダンスを頑張ってきました。
始めたきっかけは高校時代のとき。体育の時間が終わると、頭でくるくる回る友達が、皆を沸かせているのを見たんです。
そこで私は、体1つで熱狂した空間を作れるなんて羨ましい!
私もそんな場を沸かせられる武器が欲しい!と思いました。
それで、マネして始めたんです。
大学に入り、部員100人のダンスサークルに入りました。練習を重ねて迎えた文化祭。何気なく、大勢のお客さんの前で踊り、舞台を終えると、メンバーは感動して泣いており、お客さんの中にも、感動して泣いている人がいました。
そこで感極まって私も泣いてしまいました。
私は、「何かに情熱を注いで一生懸命になり、人を感動させ、自分も感動を味わい、エネルギーを開放していくこと」は、とても大事なことだと思いました。
高校生までの自分と言えば、頑張れるものは特になく、寮(寮生活をしていました)に戻っては、友達とけんかをしたり、エネルギーをうまく開放できていませんでした。
私は、自分が大学で出会えたように、自己表現できるツールを皆が持てれば、とても楽しい世の中になると思います。
そんなツールを、御社の情報誌を使って日本中の人に伝えていけたら嬉しいです。
これを第一志望の会社の二次面接で伝えたところ、面接終了した 2 時間後にすぐに最終面接への案内の電話がかかってきました。
面接官の心を動かすストーリーを作る

ストーリー(自分物語)作りとは、このようなことです。自分のやってきたこと、自分が感じたこと、自分がこれからどうしたいかを、1 つのストーリーとして面接官に話せるようになって下さい。
自己分析では、自分にとって、運命の分かれ道とも言える大事なシーン・瞬間を、時間を追って、鮮明に思い出して欲しいのです。それを聞いたときの面接官の頭の中にクリアーな絵が浮かぶように。
自分にとって、運命の分かれ道とも言えるターニングポイントは、実は日常の中の何気ないものだったりします。その場合、具体的なイメージやシーンは本人も忘れています。
私もそうでした。体育の授業の後、友達がくるくる回っていたのを見て、それでダンスを始めたことなど忘れていました。
まして、その瞬間に、どんなことを思ったのか、どんな感情を抱いたのかなど、完全に忘れていました。それに、面接官が、そんなことを聞きたかったことさえ知りませんでした。
ストーリーとして成り立っているかどうかは、第三者がその話を聞いたときに、「なるほど、いい話だね。」と納得してくれるかどうかです。
そういった客観的な判断でチェックしてください。
このサイトでは、就職活動において有効なコミュニケーションの方法について説明していきます。記事もあわせてチェックしてみてください。